カテゴリーのないNZ滞在記

ニュージーランドに2ヶ月半ほど滞在しています →帰国後振り返り中

文化的衝突

カテゴリーのないといいつつ旅行カテゴリーばかり書いている気がするので、今日は文化的衝突の話。

 

私は海外では特に自分の興味なかったこともやってみようと思うので、ドイツ人のおじさんの行きたい湖/山にもついて行きました。この日も雨予報でしたが、NZ の天気は予想がつかないのでアベルタスマンの時のようにそんなに悪くないかもしれないのでとりあえず行こうと。

結果、けっこうな雨でした。

そのせいかおじさんの機嫌はあまり宜しくはない。

 

雨続き

歩き始めてしばらくして。

全く意識してなかったのですが、私は彼の後ろをいつも歩いていたらしく。突如彼がキツい感じで

「君はいつも僕の後ろを歩いてるよね?それすごい嫌いなんだけど!それってアジア人女性は男性の後ろをついて歩くってやつ?」と言い出しました。

え?と面食らってしまいました。

 

もしかして自分にも男性の後ろを3歩下がってみたいな古い文化がいつの間にか染み付いていたのか?とグルグルしてしまいました。

別にそんなつもりはない、無意識にやってたからわからないしアジアのことは一般化できないとか答えた気がしますが

「平等じゃないよ!今は2020年代だよ?」とまで言われ。

おじさんはもう完全に決めつけている上に、何度も(歩き方が)嫌いと言われました。

 

あまりに強く言われたので、そうであるかのように錯覚し自己嫌悪感に陥ってしまいましたが。

よく考えたら、質問形式になっているけどそういう発言が咄嗟に出てくること自体、アジア人は時代遅れで男女不平等って決めつけてません?

 

無意識に彼の後ろを歩いていた理由は咄嗟にその日はわかりませんでしたが、考えてみたら以下のようなことが思い浮かびました。

①私も後ろを歩かれるのがあまり好きではない。特に自分より速く歩く人は。

②人を先に行かせるのが丁寧みたいな文化

③相手が前を歩いている方が自分の視界で把握できるので安心する

①③に関しては、道で後ろから襲われたことがあるので、過去のことですが無意識下に刷り込まれているのは絶対あると思います。

 

その他、日本人の友人、男女共に聞いてみたところ、自分もそうするという意見が多く

④自分のペースで歩ける

⑤学校で刷り込まれた行列文化

⑥(日本は土地が狭いので)道幅の消費率を下げるため

などの回答が得られました。

 

これらの色々な可能性を聞こうともせずに、アジアの男女不平等から来るものと決めつけていると思います。

そして「平等でありたいから横並びで歩いて欲しい」「君が前を歩くべきだ」と主張。

でも、おじさんに言われたからってその通り従うのも不平等じゃないですか?

別にここあなたの国じゃないよね笑


その日はおそらく今生の別れの日であったのに、二人とも機嫌が悪いままでした。

(しかし、彼の車がないと帰れない山中という弱みがあるので強く出れない…)

 

もやで景色が見えませんでした

後日談。

のうのうとおじさんから近況報告メッセージが来たので

「(上記①〜⑥はその日は思いつかなかったので)誤解されたままでいたくないから説明したい」と伝えたら

「もう残ってることはないよ。僕は君を誤解していない」

「あれは単なる文化的衝突だ。あの日は自分が心地よくあるために聞いただけだ」と言います。

自分が心地よくあるためなら他人を不快にさせてもいいんですね…。とか誤解かどうかはこっちが判断することじゃないですか?色々とカルチャーショックです。

 

あの日は深くショックを受けた、と伝えたら

「キツい言い方をしたことは謝るよ」と言われましたが、正直絶対謝らないタイプと思っていたのでこれもビックリしました。

 

この人文章だとコミュニケーション取れないので、引き下がらずビデオチャットで説明したところ、

聞いてはいたものの、やはり結局は「僕と歩いている時は君の伝統を持ち込んでほしくない」と言います。

伝統?

伝わってない…。笑

やはり、基本自分に合わせろタイプ。

 

まあこれが最後のお出かけだったので、このおじさんと歩くことはもうないと思いますが、彼を反面教師に、年をとってもフレキシブルでありたいと思いました。